最近、「民泊物件が安く売られている」という話をよく耳にしませんか？特に観光地エリアでは、急に値下げされた物件が目立つようになりました。
この「投げ売り」とも言える現象の背景には、経済や法律の変化、そして新型コロナウイルスの影響など、さまざまな要因が関係しています。
この記事では、民泊物件の投げ売りが増えている理由、安く買えるチャンスの見分け方、注意すべきリスクまでをわかりやすく解説します。
民泊物件の投げ売りが増えている？
この章では、なぜ今「民泊物件の投げ売り」が目立つようになったのか、その主な原因について解説します。
インバウンド需要の一時減少で空室が増えたから
2020年以降、新型コロナウイルスの影響で外国人観光客が大幅に減りました。観光業に依存していた民泊経営者にとっては、大きな打撃となりました。
民泊物件の多くは、海外からの旅行客をメインターゲットにしているため、宿泊者が減れば当然収入も減ります。
これにより、民泊オーナーは「もう続けていけない」と判断し、売却に踏み切るケースが増えているのです。
特に、都市部や観光地に集中していた物件ほど、その影響を大きく受けました。
民泊新法の影響で営業日数の制限が厳しくなったから
2018年に施行された「住宅宿泊事業法（民泊新法）」では、民泊として提供できる日数が年間180日以内に制限されました。
この制度により、それまでフル稼働していた民泊物件も、大幅に稼働日数が減らされることになりました。
その結果、十分な収益が得られなくなり、ローン返済や維持費用が負担となって投げ売りされる事例が増えています。
加えて、運営に必要な届け出や許可の取得、清掃・管理業務のコストなども負担になっています。
住宅ローンの返済が難しくなったオーナーが増えたから
民泊物件を購入する際には、住宅ローンや事業ローンを利用しているオーナーが多くいます。
しかし、収益が思うように上がらなくなったことで、ローン返済が難しくなった人も少なくありません。
返済できなければ、金融機関から差し押さえられて競売にかけられることもあります。
そうした物件は、市場価格よりも大幅に安く売られる傾向にあり、「投げ売り」と見なされるのです。
民泊物件の投げ売りが狙い目になる理由
一見、リスクが多そうに見える民泊物件ですが、実は「お宝物件」としての側面もあります。この章では、民泊物件が狙い目となる理由を紹介します。
通常よりも安く購入できる可能性が高い
民泊物件の多くは、早く売却したいという売主の事情から、市場価格よりも安く設定されることが多いです。
場合によっては、周辺の相場よりも2～3割安く購入できることもあります。
資産運用を考えている人にとっては、大きな投資チャンスになる可能性があります。
ただし、安さだけに飛びつかず、必ず物件の状態や周辺環境もチェックしましょう。
すでに家具や設備が整っていることが多い
民泊物件は、宿泊者がそのまま滞在できるよう、家具や家電、キッチン用品などが備え付けられていることがほとんどです。
新しく設備を揃える必要がないため、初期費用を大幅に抑えられます。
そのまま賃貸やマンスリーマンションとして活用することも可能です。
もちろん、購入前には設備の状態を確認し、必要に応じて交換や修理の費用も見積もっておくべきです。
立地が良い観光地エリアにあることが多い
民泊は観光地や交通の便が良いエリアに多く存在します。
そのため、民泊として再活用できなくても、通常の賃貸物件やセカンドハウスとしても利用価値があります。
人気エリアで安く物件を手に入れられる機会はそう多くありません。
長期的な資産価値を考えても、立地の良さは大きなメリットになります。
民泊物件の投げ売りで注意すべきリスク
魅力的に見える民泊物件ですが、購入にはいくつかの重要なリスクがあります。しっかり確認しておきましょう。
民泊の営業許可が取れない場合がある
すべての物件が民泊運営可能というわけではありません。建物の用途地域や建築基準によっては、民泊営業の許可が下りないこともあります。
特にマンションの場合は、管理規約で民泊営業を禁止しているケースも多いです。
購入前には、行政への確認や、建物の管理組合との相談が不可欠です。
許可が取れなければ、民泊運営はもちろん不可能になります。
地域の条例で民泊運営が制限されていることがある
自治体によっては、独自の条例で民泊の運営が厳しく制限されていることがあります。
たとえば、「学校の周囲では民泊禁止」や「営業は週末のみ」といったルールがある地域もあります。
これを知らずに購入すると、実際にはほとんど運営できないという状況に陥ります。
必ず、物件のある地域の自治体ホームページなどで情報を確認しましょう。
設備が老朽化しているケースがある
安く売られている物件ほど、築年数が古く設備も古くなっている場合があります。
給湯器やエアコン、水回りなどの交換費用がかかると、結果的に高い買い物になってしまうことも。
内覧時には、必ず設備の動作確認や修理履歴をチェックしましょう。
できれば専門家に同行してもらい、詳細な診断を受けることをおすすめします。
投げ売りされている民泊物件を安く買うコツ
では、どうやってこうした民泊物件を見つけ、賢く購入すればよいのでしょうか？ここでは実践的なコツを紹介します。
不動産競売サイトやRENOSYなどでチェックする
競売物件を扱う「BIT」などの公的サイトや、投資用不動産に特化した「RENOSY（リノシー）」などを活用しましょう。
これらのサイトでは、市場より安く民泊物件が出ているケースがあります。
検索条件を細かく設定しておけば、掘り出し物に出会える可能性も高まります。
毎日のチェックが、チャンスを逃さないコツです。
レインズマーケットインフォメーションで相場を確認する
不動産の過去の取引価格を調べられる「レインズマーケットインフォメーション」は、価格の妥当性を見極めるのに便利です。
相場よりも極端に安い物件は、何かしらの理由がある可能性があります。
逆に、値引き交渉をする際にも、この情報を根拠に使えるため、価格交渉がしやすくなります。
データに基づいた判断が、後悔しない購入につながります。
民泊専門の不動産会社に相談する
一般の不動産会社では、民泊に関する知識が少ないこともあります。
その点、民泊専門の不動産会社であれば、運営の可否や地域条例、収益予測までしっかりアドバイスしてくれます。
投資初心者ほど、信頼できるパートナー選びが重要です。
無料相談を活用して、複数の会社から話を聞くのがおすすめです。
現地を訪れて設備の状態を自分の目で確かめる
写真や資料だけでは、物件の本当の状態までは分かりません。
必ず現地に足を運び、自分の目で確認しましょう。
設備の老朽化や清掃状態、周辺環境の様子などは、現地でしか分からない情報です。
ついでに、近隣住民の話を聞いてみると、リアルな声が手に入ることもあります。
まとめ｜民泊物件の投げ売りをチャンスに変えるには
民泊物件の投げ売りは、たしかにリスクもありますが、正しく情報を集めて準備すれば、大きなチャンスになる可能性も秘めています。
大切なのは、「安さ」だけにとらわれず、法的な確認や設備状況、収益性をしっかり見極めること。
また、民泊が無理でも通常の賃貸や自宅として活用する視点を持つと、投資の幅が広がります。
今後のインバウンド需要の回復も見据えて、賢い買い方を心がけていきましょう。
株式会社PQDでは民泊運営代行を行っており、民宿・ホテル、規模を問わず様々な形態の物件に対応しています。
マーケティングデータの活用やハイセンスな家具や電化製品の採用によりお客様に心から満足いただける部屋作りを徹底しており、特に清掃スタッフは大手のホテルなどで経験を積んだスタッフを中心に構成し、こだわりを持って行っています。
最大の特徴は現場で起きる様々なイレギュラー事例に対して臨機応変に対応し、マニュアルにとらわれない顧客重視のサービスを行っている点です。
料金形態も内容に合わせて柔軟に対応していますので検討中の方は是非一度お問い合わせください。
