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民泊ガイド

新宿区の民泊規制を徹底解説|営業できる期間・用途地域・届出方法と注意点

インバウンド需要を取り込む民泊ビジネスの始め方から成功のコツまで徹底解説

2026年8月31日

新宿区は、新宿駅や歌舞伎町、新大久保、四谷、神楽坂など、観光・ビジネス双方の宿泊需要が見込めるエリアです。その一方で、民泊を始めるには住宅宿泊事業法(民泊新法)だけでなく、新宿区独自の条例も守らなければなりません。

特に注意したいのが、住居専用地域における営業期間の制限です。物件の所在地によっては平日に営業できず、想定していた売上を確保できない可能性があります。

この記事では、新宿区で住宅宿泊事業法に基づく民泊を始めたい方に向けて、営業できる期間、用途地域、届出の流れ、運営上の注意点を分かりやすく解説します。

※本記事は2026年8月時点で確認できる公表情報を基に作成しています。条例や行政の運用は変更される場合があるため、開業前には新宿区保健所、消防署、建築担当部署などへ最新情報をご確認ください。


新宿区で民泊を営業する主な方法

一般に「民泊」と呼ばれる宿泊事業には、主に住宅宿泊事業法に基づく民泊と、旅館業法に基づく旅館・ホテル営業があります。適用されるルールや営業可能日数が異なるため、最初にどの制度を利用するか検討する必要があります。

住宅宿泊事業法に基づく民泊

住宅宿泊事業法に基づく民泊は、一定の要件を満たす住宅について、新宿区長へ届出を行うことで実施できます。許可制ではなく届出制ですが、自由に営業できるわけではありません。

全国共通の上限として、人を宿泊させられるのは年間180日以内です。さらに新宿区では、用途地域によって営業できない曜日・時間帯が定められています。

また、届出住宅に宿泊者がいる間に家主が不在になる場合などは、原則として登録を受けた住宅宿泊管理業者へ管理を委託しなければなりません。

旅館業法に基づく旅館・ホテル営業

年間180日を超えて通年営業したい場合は、旅館業法に基づく営業許可を検討します。旅館業には住宅宿泊事業のような年間180日の上限はありません。

ただし、施設の設置場所や建物の用途、構造設備、消防設備などが関係法令と新宿区の基準に適合している必要があります。物件によっては用途変更や大規模な設備工事が必要になり、必ず許可を取得できるとは限りません

物件を購入・賃借した後に許可を取得できない事態を避けるため、契約前に保健所、建築担当部署、消防署へ相談することが重要です。


新宿区の民泊は年間何日営業できる?

住宅宿泊事業法では、民泊の営業日数は全国一律で年間180日以内です。ただし、新宿区では住居専用地域に該当する物件に、さらに厳しい営業期間の制限を設けています。

住居専用地域では平日の一部期間に営業できない

新宿区の住居専用地域では、月曜日の正午から金曜日の正午まで住宅宿泊事業を実施できません。

つまり、原則として営業できるのは金曜日の正午から月曜日の正午までです。週末を中心に集客することになるため、出張者などの平日需要を十分に取り込めない可能性があります。

住居専用地域で民泊を検討する場合は、年間180日という上限だけで収支を計算せず、新宿区独自の曜日制限を反映したシミュレーションが必要です。

住居専用地域以外は曜日制限がない

住居専用地域以外では、新宿区独自の曜日制限はなく、住宅宿泊事業法の範囲内で曜日を問わず年間180日まで営業できます。

ただし、用途地域が住居専用地域以外であれば必ず民泊を始められるという意味ではありません。住宅としての要件、建築基準法、消防法、賃貸借契約、マンション管理規約なども確認する必要があります。

物件の区域 新宿区における営業期間 年間上限
住居専用地域 月曜日正午から金曜日正午までは営業不可 180日以内
住居専用地域以外 曜日を問わず営業可能 180日以内

民泊を始める前に用途地域を確認しよう

用途地域とは、良好な住環境の保護や商業・工業の利便性向上などを目的として、建築できる建物や利用方法を地域ごとに定める制度です。新宿区では、物件が住居専用地域にあるかどうかで、住宅宿泊事業の営業可能期間が大きく変わります。そのため、物件選びの段階で用途地域を調査することが欠かせません。

用途地域は新宿区の地図情報サービス「新宿区みんなのGIS」などで確認できます。ただし、用途地域の境界付近にある物件や複数の区域にまたがる土地は、地図だけで判断しない方が安全です。正確な扱いは新宿区の担当部署へ確認しましょう。


新宿区独自のルールと届出の流れ・注意点

新宿区では、住民の生活環境を守り、住宅宿泊事業を適正に運営するため、独自の条例を定めています。営業期間以外にも重要なルールがあります。

新宿区独自の民泊ルール

届出の7日前までに近隣住民へ書面で周知する
住宅宿泊事業を始める事業者は、届出を行う7日前までに、近隣住民へ書面による周知を行い、その実施内容を新宿区へ報告しなければなりません。民泊開始後の騒音、ごみ、喫煙、共用部の使い方などをめぐるトラブルを防ぐためにも、形式的に通知するだけでなく、連絡先や管理体制を分かりやすく伝えることが大切です。

届出住宅の所在地や連絡先が公表される
新宿区は、届出住宅の所在地、事業者または管理業者の連絡先、近隣住民への説明完了日、届出年月日、届出番号、住居専用地域への該当状況などを公表しています。届出後は、周辺住民から問い合わせや苦情が寄せられる可能性もあるため、連絡を受けた際にすぐ対応できる体制を整えておきましょう。

宿泊者が出したごみは事業者が適切に処理する
民泊の宿泊者が出すごみは、家庭ごみではなく事業活動に伴う廃棄物として、住宅宿泊事業者または住宅宿泊管理業者が責任を持って適切に処理する必要があります。地域のごみ集積所へ無断で出すと、近隣トラブルにつながるおそれがあります。

騒音・喫煙などのマナーを宿泊者へ説明する
事業者には、騒音防止、ごみ処理、火災防止など、周辺地域の生活環境に配慮するための説明が求められます。外国人旅行者を受け入れる場合は、宿泊者が理解できる言語で案内する必要があります。ハウスルールを室内に掲示するほか、予約完了時やチェックイン前にも送付すると効果的です。

新宿区で民泊の届出を行う流れ

  1. 用途地域と物件の権利関係を確認する:賃貸物件では賃貸人の承諾、分譲マンションでは管理規約の確認が必要です。
  2. 住宅の要件を満たしているか確認する:台所・浴室・便所・洗面設備などを備え、法令上の「住宅」に該当する必要があります。
  3. 新宿区へ事前相談する:新規届出や構造設備変更の来所相談は事前予約制です。消防設備は管轄消防署にも確認します。
  4. 消防法令への適合を確認する:火災報知設備、誘導灯、消火器、非常用照明などの設置を求められる場合があります。
  5. 近隣住民へ事前周知する:届出予定日の7日前までに、対象となる近隣住民へ書面で周知します。
  6. 管理方法を決める:家主不在型の場合、原則として登録住宅宿泊管理業者へ管理を委託します。
  7. 届出書と添付書類を提出する:住宅の図面、登記事項証明書、賃貸人の承諾書、管理規約、誓約書などをそろえて届出を行います。
  8. 標識を掲示して営業を開始する:届出番号が通知されてから、定められた標識を掲示して事業を開始します。

届出を送信しただけで直ちに営業を始められるとは限りません。不備の補正を終え、届出番号が通知されてから事業を開始しましょう。

民泊営業を始めてから必要な対応

宿泊者の本人確認と名簿の作成:氏名、住所、職業、宿泊日などを宿泊者名簿へ記録します。国内に住所を持たない外国人宿泊者は、国籍や旅券番号の記載と旅券の写しの保存も必要です。

2か月ごとの定期報告:偶数月の所定期限までに、直前2か月分の宿泊日数、宿泊者数、延べ宿泊者数、国籍別の宿泊者数などを報告します。新宿区では定期報告を繰り返し行わず、改善命令にも従わなかった事業者に業務停止命令を出した例があるため、予約サイト上の実績と報告内容を照合できる管理体制を整えましょう。

苦情・緊急時への迅速な対応:新宿区が公表する民泊関係の苦情には、ごみ、騒音、たばこ、標識の未設置、事前説明に関するものなどがあります。夜間でも連絡を受けられる窓口を用意し、無人チェックインを導入する場合でも管理まで無人・無対応にしないことが重要です。

新宿区で民泊を始める際の注意点

年間180日だけでなく曜日制限も収支に反映する:住居専用地域では平日の多くが営業できないため、営業可能日、想定稼働率、平均宿泊単価、清掃費、OTA手数料、管理委託費、賃料などを含めて試算しましょう。

マンション管理規約と賃貸借契約を確認する:行政上の届出ができても、管理規約で民泊が禁止されている場合や、所有者が転貸・民泊利用を認めていない場合には営業できません。

旅館業なら曜日制限を回避できるとは限らない:住宅宿泊事業の曜日制限を避けるために旅館業許可を検討する方法もありますが、用途地域や建築物の用途によっては許可を取得できず、消防・改修費用が高額になることもあります。

無許可・無届で営業しない:宿泊料を受けて反復継続して人を泊める場合、原則として住宅宿泊事業の届出または旅館業の許可が必要です。「知人だけ」「短期間だけ」などの理由で無届営業が認められるとは限りません。

新宿区の民泊規制に関するよくある質問

Q. 新宿区では平日に民泊を営業できますか?

A. 物件が住居専用地域以外にあり、ほかの要件を満たしていれば、曜日を問わず年間180日以内で営業できます。住居専用地域では、月曜日の正午から金曜日の正午まで営業できません。

Q. 新宿区ならどの物件でも民泊の届出ができますか?

A. いいえ。用途地域だけでなく、住宅の要件、消防法令、賃貸借契約、マンション管理規約、設備や管理体制などを確認する必要があります。

Q. 賃貸マンションでも民泊を始められますか?

A. 所有者が民泊利用と必要な転貸を承諾し、管理規約で禁止されておらず、その他の法令上の要件を満たしていれば可能性があります。無断で営業すると契約解除などのトラブルにつながります。

Q. 家主が施設に住んでいなくても運営できますか?

A. 運営自体は可能ですが、家主不在型に該当する場合は、原則として登録住宅宿泊管理業者への管理委託が必要です。

Q. 年間180日を超えて営業する方法はありますか?

A. 通年営業を希望する場合は、旅館業法に基づく営業許可を検討します。ただし、建築基準法、消防法、新宿区の条例などの基準を満たす必要があり、すべての住宅で許可を取得できるわけではありません。


まとめ|新宿区で民泊を始めるなら用途地域と管理体制を確認しよう

新宿区で住宅宿泊事業法に基づく民泊を始める場合、年間180日の上限に加え、住居専用地域では月曜日正午から金曜日正午まで営業できないという独自ルールがあります。また、届出の7日前までの近隣周知、事業系ごみの適正処理、定期報告、苦情対応なども必要です。

物件選びを誤ると、想定した曜日に営業できなかったり、消防・改修費用が膨らんだりする可能性があります。購入・賃貸契約を結ぶ前に、用途地域、建物、管理規約、営業方法をまとめて確認しましょう。

新宿区で民泊を始めたいものの、「この物件で届出できるか分からない」「自主管理と運営代行のどちらがよいか迷っている」という方は、民泊運営の専門会社へ相談する方法があります。民泊naviでは、物件の所在地や希望する運営方法に合わせて、新宿区に対応する民泊運営代行会社を無料でご紹介しています。複数社のサービスや費用を比較したい方は、お気軽にお問い合わせください。

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